こんにちは!手すり屋です!
手すり工事には様々な目的がありますが、
今回は主に歩行移動に利用する横手すりの高さについてお話しします。
結論からいうと、
身長や歩行姿勢を考慮すれば、
数ミリ単位にこだわらなくても大丈夫^^;
(あくまでも数千件の現場経験からの個人的意見です…)
目次
だいたい何センチ?
高さを決める時にミリ単位で考える人もまれにいます。
手すりの高さは多くの資料で、80cm程度、
身長、症状等考慮してこの高さを基準に決めればいいですよ。
ただ、武道やスポーツでもそうであるように、
手すりを持った時に脇が空いているようであれば高すぎです。
脇を締めて肘に余裕がある、
この状態が突発的な状況にも身体が反応しやすくなります。
そもそも現場で一番多いのは、
「あなたが一番経験あるだろうからオ・マ・カ・セ」です^^;
手すりは考えて使うものではないんです。
必要とする人は無意識につかんでるものなんです。
専門書によると…
目安として
・大腿骨大転子(脚の付け根、外側の触ると大きなボール状の場所)
・尺骨突起点(手首の小指側、飛び出した小さなボール状の骨)
の位置となっていますが、これはあくまで腰がシャンとした状態で歩ける方ですね。
円背(腰の曲がった)のあるお年寄りにこれを当てはめてしまうと、
とんでもない高さの手すりになってしまいます^^;
手すり工事の直後から…
手すりがないと動きに不安がある方に限らず、
健常者でもそこに手すりが「ある」という認識なしに手が伸びていませんか?
特別な事情がない限り他のご家族も違和感なく便利になるので、
75cm(低め)〜80cm(万人向け)〜85cm(高め)の間
でしっくりくる高さで取り付ければすぐに馴染んでくるものです。
新築やリフォームでデザイン的な意味を持つ手すりもこれでOK!
馴染むも何も無意識に手が伸びる、つかんでる、
これが【手すり】というものです。
工事が終わって挨拶する時には、
つけたばかりの手すりを無意識に握りながら
見送られることも多いことがそれを物語っていますね。
ただ、数ミリが気になってしかたない人もいると思いますので、
しばらくつきあってあげてください^^: