こんにちは!手すり屋です!
これまでの手すり工事、無事故で順風満帆…な訳もなく^^;
屋外ではコンクリートに穴を開ける関係上、気をつけていても数年に一度配管などに当たるケースもありますが、屋内の場合は事前の確認不足からの事故もありました。
「ありました。」という過去形ですので、最近はしっかり確認をしていると思ってください^^;
目次
和室の真壁
こういった柱の見える構造を「真壁」といいますが、手すり工事の際には壁厚(壁の厚み)の確認を怠れません。
柱の太さはおおよそ10cm角が多く、そこから入り込んだ壁の厚さは両側がこの造りの場合、5cm程度になります。
ブラケットに付属のビスは4cm程度なので、長さ的に壁を貫通することはないのですが、反対側の壁をビスの先端が押してしまうことはあります。石膏ボードに塗られた仕上げ材はクロス仕上げと違って硬い素材なので、反対側から押されると割れが生じることがあります。
ケース1
両面が真壁のお家での工事。
補強板の設置時に長いビスを使用し反対側に貫通させてしまいました…
完全にボクの事前確認不足です。
ケース2
階段への手すり工事で補強板を使用。
階段側は化粧板仕上げの壁で、下地が遠かったため下地に届くよう長いビスを選択、施工しました。
後日連絡があり、階段裏の和室の壁の一部が割れて表面が剥がれ落ちているとのことで、貫通には至らなかったものの、ビスの先端が和室壁の裏側を押してしまい表面の仕上げ材を割ってしまったことが原因でした。
廊下や階段側が大壁(柱が見えない造り)でも、反対側お部屋が和室ということもありますので、手すりを取り付ける壁が外壁側でない場合は要確認です。
最近はさすがにこのようなミスはありませんが、集中力が落ちてきて「ヒヤッ」とすることは時々…^^;
片引戸の袖壁
引き戸を引き込む壁は通常の壁厚から引き戸の厚さと遊びを引いて造られているので、当然薄くなります。片引き戸の袖壁は3cm程度が多く真壁よりも厚みが見込めません。
ケース1
長い廊下の一部が片引き戸の袖壁になっていましたが、ドアがすべて閉じていて、他との流れで同じサイズのビスを使ってしまい方引き戸本体まで貫通…ビスでドアを固定してしまいました^^;
実はこの現場、他の場所で作業をしていたところ、おばあちゃんが、
「あの〜扉が動かないけど工事中は開けられない?」
「エッ!!」
で気付きました^^;
片引き戸の箇所だけの施工であればすぐに気付いたかもしれませんが、長い廊下であったためよく確認をせずに施工したことが原因です。
事故防止の確認と共に、袖壁への手すり施工はユニットバスの手すり施工同様、取付後に壁全体の揺れが生じるので事前に説明をしておいた方がいいですね。
これらの事故例は単純に確認不足が原因です。
ボクは個人宅での施工が多いので、ご家族関係等さまざまな理由からあまり手すりと関係のない部屋を確認するというのは気がひけることも確かですが、事故が起きてからでは遅いので壁裏の確認を丁重にお願いしています。
実際にお願いしても、この部屋は見せたくない…なんてこともありますが…^^;
今回はうれしくない事故例の紹介でした^^;
この先こんな記事を書く必要がないように事前確認に努めてまいります!