こんにちは!手すり屋です!
今回は屋外手すりのお話です。
屋外の手すりには、
新築・リフォームなどデザイン面重視の手すりと、
実用性の高さと現場での加工自由度が重要な手すりがありますが、
どのような違いがあるのでしょうか。
結論としては
「実用的な手すりにしたいなら大手エクステリアメーカーは選択外」
ということです。
なぜそう言い切るのか、理由を見ていきましょう。
目次
デザイン重視の手すり
デザイン重視といえば、
大手エクステリアメーカーの手すり部材の他、
見た目や素材に強いこだわりのある中小メーカーが存在しますが、
それらのカタログを見た時、ボクには、
「ウチはこの部材だからそれを前提に外構(屋外工事全般)を考えて!」
きれいな画像と設置のイメージ、
これはエンドユーザーの購買意欲をかき立てる目的としてはいいのですが、
実際簡単にカタログ通りにはなりませんよね?
ブラピと同じ髪型にしても顔まで変わりませんから^^;
あくまでもイメージ。
工事をする側としては、
部材の細かい説明がないので、
結局メーカーに問い合わせたり、
でも的を得た回答をもらえなかったり…
使用頻度が低いせいもありますが、
とにかく部材の拾い出しに手間がかかります。
社員用なんでは?と思えるほど施工ユーザー目線ではないんですね。
他にも、
・納品される部材の梱包が非常に簡素
(支柱や手すりがビニールに入っているだけなんてことも…)
・チョットしたことで傷がつきやすい
(特に金属の塗装部分)
・樹脂部分の劣化、変色、継ぎ目が開くなどの変形が早い
(耐久性問題)
・現場での加工自由度が低い
などなど。
新築や大がかりな外構リフォームなら、
手すりの設置を考慮した設計も可能でしょう。
しかし、現況(現在の状況)のまま手すりをつけたい場合は、
次のようなメーカーを選択することをオススメなんですね。
現場での加工自由度が高い手すりメーカー
TOTO
屋内の手すりでは王者の風格ですが、
屋外となると少し事情は変わってきますが、
一応こちらに入れておきます。
良い点
・支柱が磨きのステンレスで高級感がある
・後から高さを変えられる支柱も選べる
・ブラケット等の金具類の質感が高い
・信頼のTOTOブランド^^;
残念な点
・実際に握る手すり棒の樹脂が柔らかすぎて傷つきやすい
・ある程度自由度はあるものの、特殊なケースには対応がむずかしい
矢崎化工
ヤザキという名前は有名なので、
ご存知の方も多いかもしれません。
矢崎化工は工事用の手すり部材の他にも、
福祉用具をたくさん展開しているメーカーです。
良い点
・現場での加工自由度が高い
・樹脂部分の耐久性が高い
・後から高さを変えられる部材が選べる
・カラーが3種類から選択可能
・ブラケットの飲み込み(手すりを差し込む深さ)が深く微調整しやすい
残念な点
・固定用の六角ネジの径が小さすぎる
イズミ
イズミ?
という方も多いのでは?
しかし介護系の住宅改修に携わっていてこのメーカーを知らないのはチョット…
というくらいのメーカーです。
扱っているのはほぼ手すり部材というほど手すりに特化しているメーカーです。
良い点
・現場での加工度は矢崎化工といい勝負!
・樹脂部分の耐久性が高い
・各種固定用ネジが4〜6mmで締め付けに安心感がある。
・手すり棒の外観がステンレスとアルミで変わらないため材料のロスが少ない。
・メーカーの対応がGOOD!^^
残念な点
・部材が少々高め
・カラーが2種類のみ
・一般の人の認知度が低い
(お年寄りは大手メーカー製に弱いです^^;)
いかがでしたか?
言い方は悪いのですが、
「ただの金属パイプ」^^;
の方が、あらゆる条件に対応しやすいのです。
屋外手すりは屋内の手すりに比べて多くの人が使用します。
ご近所さん、郵便屋さん、宅配のドライバーさん、子供の鉄棒…^^;
どのメーカーでも手すり部材の強度はしっかり考えられていますが、
施工側としては自由度が高くないとその強度を発揮する環境が造れません。
デザイン重視なのか、
実用性重視か、
耐久性から機能性までデザインだけに偏らないメーカー選択が大切です。