こんにちは!手すり屋です!
今回は手すりの「補強板」のお話です。
補強板の必要・不必要の判断は意外にむずかしく、
必要のない場所にまで使っているケースが数多く見られる部材です。
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目次
手すりの補強板とは
手すり工事では、取り付けたい場所に下地がない場合、
またはその強度に問題がある場合に、
後付け用の【補強板】を使用します。
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幅は8〜15センチ程度、
厚みは1.5〜2.5cm程度の平型の板材です。
この板を手すりを取り付けたい場所に先に取り付け、
そこに手すりを取り付ける手順となります。
まさに下地を補強する板という意味なのですが、
もう一つ、壁の段差を調整する際にもこの板を活用することがあります。
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補強板の色選び
補強板は通常手すりと同色の部材が販売されていますので、
特別な要望がない限り同じ色で揃えることが多いですね。
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壁がクロス仕上げの場合、
白い補強板を選択するケースもありますが、
壁紙がいくら白系とはいえ、
経年劣化や柄のせいで真っ白ということはほぼありません。
比べて白の補強板は『真っ白!』に塗装されているので、
違和感が強調されてしまうのです。
![](https://tesuri.pro/wp-content/uploads/2020/03/IMG_5076_R-1-300x300.jpg)
白系の壁に白い補強板、
適しているようで、逆に非常に浮いてしまいます。
「後からつけました感」が強調されてしまうんですね。
(こちらも好みに個人差がありますが…)
補強板でわかる仕事の丁寧さ
補強板は平型の部材なので、
当然カットすれば化粧や塗装が施されていない木口(切り口)が現れます。
丁寧な業者であれば専用の端部カバーをしたり、
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予算の面でカバーをつけない場合は、
カット面を面取り(角を取る加工)した後、
同色系の塗料で木口を塗装します。
![](https://tesuri.pro/wp-content/uploads/2020/03/IMG_5723_R-300x225.jpg)
過去につけたという補強板の端が、
切りっぱなしで取り付けられているのをよく目にしますよ^^;
補強板の使い方で業者の知識・技能がわかる
便利な補強板ですが、
以下のようなデメリットもあります。
・手すりの出幅(壁からの出っ張り)が厚みの分増す
・後付け感が強くなる
・補強板の分、工事費・材料費が高くなる
・補強板の上にホコリがたまる^^;
上記の理由からボクは可能な限り補強板を使用しない提案をしています。
しかし業者によっては、
・下地を探る技量がない
・状況に合わせたブラケット選択の知識がない
・工事費、材料費で利益を上乗せしたい
・そもそも補強板ありきの工事しかしたことがない
このような理由で必要のない場所に設置された補強板をイヤというほど見てきました。
また、ボク自身も支給部材で納得のいかない施工もしてきています。
中にはまれにお客様自身が希望した補強板での施工もありますが…
ボクがこの仕事を始めたころに比べれば、
今は各メーカーから様々な状況に対応できるブラケットが数多く販売されています。
第一声、「補強板がないと無理ですね~」の業者・職人は上記の理由から要注意ですよ。