こんにちは!手すり屋です!
今回は奥が深い屋内階段手すりのお話。
現調〜部材の調達はお取引先、施工のみで伺ったケースです。
用意していただいたブラケットの選択がもう一歩!だった内容なので、住宅改修に携わっている方の参考になればと思います。
目次
階段から水平な手すりにしたいけど…
2階に昇り切ってから少しだけ水平な部分を造りたい!
と、用意されていたのは「直付フレキシブルブラケット」です。
このブラケットひとつで角度の変更が可能なので、階段の手すりには欠かせません。
このブラケット以外で角度を変えるためには、単体のフレキシブルブラケットとその前後に受けブラケットが必要になります。
ブラケットが1カ所に1個と3個では見た目のスッキリ感がまったく違いますね。
ただし、この優秀なブラケットも下地の位置とずれる場合は、高さがチグハグな手すりになってしまいます。
2階の下地
このケースでは手すりの高さは段鼻(階段の先端)から75cm、水平な手すりは80cmが希望でした。
しかし2階の下地は壁のコーナーとそこから約45cmの場所なので、そこで水平にしてしまうと低すぎて使い物になりません。
とはいえ、斜めに上がる手すりのラインを直線にしてしまえば1m以上の高さでエンドブラケットを取り付けることになります。
このケースでは水平は無理と判断、エンドブラケットを少し高めの85cmで終わらせることによって滑らかな傾斜にする施工となりました。
水平な手すりを造りたいなら
この短い距離で水平な部分を造りたい場合は、やはり単体のフレキシブルブラケットと受けのブラケットが必要ですね。
距離が短いので、受けのブラケットは1個で大丈夫です。
角度は違いますが、こんなイメージですね、ブラケットで曲がりを保持してエンドブラケットでガッチリ固定です。
ここにはブラケットを入れないとね^^;
画像の赤丸で囲んだ箇所には受けのブラケットを入れないといけませんね。
強度が極端に落ちることはありませんが、可動式のブラケット間の手すりはわずかな揺れや回りなどを感じます。
予算の関係、相見積もりの弊害でカットされることの多い場所なので残念です。
ガチガチだけど金具多め^^;
こちらは先の例と相反して、入隅部分以外は単体のフレキシブルブラケットと受けブラケットのみで角度を変えたケースです。
受けのブラケットはすべて下地に効いていますので、強度的にまったく不安はないのですが…
「直付フレキシブルブラケット」なら
惜しいのはこの曲げた箇所はすべて「直付フレキシブルブラケット」で対応できた点です。
角度変更に必要な、
「単体のフレキシブルブラケット1個+受けのブラケット2個」の3個が3カ所で計9個。
直付フレキシブルブラケットなら3個のみで事足りるので非常にスッキリ仕上がります。
現調が他の担当者だった…
現調(現場の下見)した担当者君と実際の現場担当君の見解の相違が原因だったようです^^;
住宅改修に不慣れな方→慣れている方→手すり屋さんなんとかよろしく^^;の流れだったんですね、はい、なんとかしますよ!
福祉用具関連の事業者スタッフさんは、住宅改修に興味があって作業中に細かく質問をしてくる人や、まったくお任せの人、十人十色です。
興味を持ってくれるのもうれしいのですが、まったくお任せでもボクはぜんぜん構いません^^;
与えられた環境で最善を尽くすのみなので…(キリッ
何より助かるのは現場でボクが要望したことを次回以降改善してくれることですね^^
「前に職人さんにわからないことを聞いたらバカにされたことがあって…」
こんな話も聞きますが、学ぶために勇気を出してわからないことを聞く人に応えられない方がよっぽどアレだと思いますけどね。
プロもどきの単なるイジメ、イチローさんが野球を始めたばかりの少年をバカにしますか?
今回は支給部材の惜しい例を紹介しましたが、自分で現調、部材調達をした現場でも「もっとこうすれば」と反省することは結構多いんです^^;