こんにちは!手すり屋です!
壁に下地がない時に便利なアンカーですが、ビスを打つとその裏側ではどんな変化が起きているでしょうか?
そこで一般的な対象素材は石膏ボードになりますが、より強く締め付けてその変化ががはっきり出るように今回はベニアを使用して実証してみました。
薄い壁用のアンカー(製品名は異なりますがこう呼ばせていただきます)も合わせて実証しましたので、確認してみましょう!
目次
一般的なボードアンカー
万能型の樹脂アンカー
ボクが愛用している fischer の4方向拡張プラグSXです^^
手すりの現場での用途は、タイル壁の手すりや屋外の壁付け手すりなど、またトイレの紙巻器の移設もこれで対応しています。
様々な樹脂プラグアンカーを使ってきましたがボクの中で最強です。
プラグを打ち込んでも頭が傘のように広がった形状なので、アンカーの空回りがまず起きませんね。
同社の商品サイトによると施工する母体について、
・コンクリート
・中空レンガ
・軽量コンクリート製中空レンガ
・コンクリート重量床
・合成灰砂レンガ
・灰砂レンガ
・緻密な自然石
・軽量コンクリート
・石膏ボード等
・軽量コンクリートブロック
・中実レンガ
となっています^^; スゴイでしょ?
穴に入れた状態
本体の頭が穴に入り込むことなく入り口で踏ん張ってますね。これがアンカーの空回りを防ぎます。
ビスを絞めた状態
プラグの切れ目が広がって渦を巻いて団子状に固まっています。
トグラーアンカー
こちらも樹脂製のアンカーです。
石膏ボードの厚さによってサイズを変える仕様になっています。
樹脂製でサビが出ないので、湿気の多い洗面所やトイレのタオル掛けなどの取り付け時によく使用されています。
穴に入れた状態
フィッシャー同様、穴の外側でアンカーが踏ん張る形状ですが、表面に残る面が大きいので、細い、または小さい物の取り付け時にははみ出す恐れがありますね。
奥まで差し込んだ後に付属の専用ピンでアンカーを開きます。
ビスを締めた状態
きれいにお花が咲きました^^
取り付けるものがアンカーの頭を隠せる大きさであれば、こちらも軽量物の取り付けにはオススメです。
金属製ボードアンカー
こちらは金属製のボードアンカー、通常は下穴を開けてから挿入しますが、これはそのまま打ち込むことのできるタイプです。
頭に爪が立っているので、これが石膏ボードに食い込むことにより空回りを防ぎます。
穴に入れた状態
金属製で本体に強度があるためエアコンの取り付け工事で使用されることもあります。
やはり安心感がありますね。
ビスを締めた状態
十字にきれいに開きました。
金属製アンカーの場合、樹脂製と違ってビスの締まり具合がわかりやすいですよ^^
ボクはステンレス素材のアンカーも用意していますが、鉄製の場合は湿気の多い場所だとサビが出やすいというデメリットがあります。
薄い素材に適したアンカー
ウェルナット
このブログで何度も登場しています。
非金属壁のユニットバスに手すりを取り付けるための必需品です^^
穴に入れた状態
仕様通りの径にした穴を開ければすんなり納まりますが、取り付ける対象物を挟まないと空回りしてしまいます。
ビスを締めた状態
奥のナットが引きつけられてしっかりゴムが広がりながらつぶれています。
実際に施工していてもこの状態を確認できると安心しますね^^;
ジャックナット
金属製ボードアンカーのミニ版のような形状です。
ジャックナットの施工には指定された径の下穴と専用工具が必要になります。
穴に入れた状態
表面に食い込む爪状のものはありませんので、この状態ではクルクルと回ってしまします^^;
そこで登場するのが専用工具です。
工具に適合するネジ径の先端部品をとりつけて、ジャックナットにネジ込みます。
そしてハンドルを強く握ると…
引きつけられた本体がつぶれて、表と裏から素材をしっかり挟み込みます。
ビスを締めた状態
先ほどの金属製ボードアンカー同様、きれいな十字^^
専用工具で挟んで素材と一体化していますので、あとは適合するボルトで締めるだけです。
今回は現場での様々なケースに対応できるように常に車載しているアンカーの紹介でした。
ただし!
石膏ボードの壁にアンカー使ってブラケットを固定することはないので誤解のないように!
(使っちゃダメよ^^;)
状況によっては補強板の取り付け時に補助的な役割で使用しますが、通常使うのは手すりをつける場所から移設するタオル掛けなどの軽量既設物です。
これは以前補修依頼のあった現場の画像です。
石膏ボードにアンカー固定がダメな理由が説明しなくてもご理解いただけるかと^^;
今回のお話も参考にしていただければうれしいです!
ありがとうございました!