こんにちは!手すり屋です!
今回は手すりの取り付けに欠かせないブラケット(金具)、
屋内手すりの要になるエンドブラケット(端部金具)のお話しです。
各メーカーとも似た商品を販売していますが、
ボクは普段TOTO製の部材を使っていますので、
TOTOの商品でお話をしていきますね。
目次
エンドブラケット:その一
このタイプが一番ポピュラーな形状ではないでしょうか。
ビスで固定した後にカバーをするので、
見栄えもよく、衣類が引っかかりにくい形状(これ大事!)です。
縦横共用なのですが、
縦型の手すりで使用する場合は、
まず問題はありません。
ビスもある程度ななめ打ち可能なので、
付属のビスを変更して長めのビスにも対応できます。
ただ、横型で壁の入隅(引っ込んだ角)や、
ドアの枠付近に取り付ける場合は、
気をつけなければなりません。
下図のように、カバーを上の爪に引っかけてから、
下方向に「パチン!」と固定しますので、
隅ににピッタリ寄せてしまうと、
カバーが当たって固定することができません。
そこで…、
エンドブラケット:その二
横型の手すりの取り付けには、主にコチラを使います。
「その一」では寄せられない角やドア枠の際にピッタリ寄せることができます。
このブラケットのカバーは、下の爪に先に引っかけて、
上(正面)で固定できるので、すき間もなく見栄えがよくなりますよ。
(画像にも正面にカバー取り外し用の穴が見えますよね?)
もう一つの利点として、長めのビスをななめに打てること!
下地が遠かったり、正面になくてもしっかり固定することができます。
ボクがお付き合いしている会社でも、
当初はほとんどの場面でその一を使用していましたが、
今では、縦は【その一】、横は【その二】に変更していただきました!
エンドブラケット:その三
こちらは横型の手すり専用となります。
また、左右で形状が異なるので、
横手すり1箇所につき、右用と左用を注文することになります。
ボクは…
これ、使いません。
いかにも衣類が引っかかりそうに見えませんか?
形も好みではない^^;ので。。。
これは個人的な好き嫌いですが、
使う場面があるとすれば、
確実に正面に下地があるか、補強板を使う場合ですね。
お好み次第でどうぞ…
エンドブラケット:その四
こちらは縦横両方に使えるタイプです。
ただ、ボクは…
これも使いません^^;
こちらもその三同様、台座が丸くて大きさもあるので、
使うならビスを正面に打てる下地がある時ですね。
なぜTOTOを使うのか?
やはり質感でしょうか。
その一、その二はカバーも金属製で(丸い台座は樹脂製ですが)、
留める時も【カチッ!】と気持ちよくロックされます。
他のメーカーだとカバーが樹脂(変色しやすい)だったり…
そもそもカバーがなく、ビスが丸見えだったり…
それから木製品の塗装も雑だったり…
特殊なケースで他のメーカーを使うこともありますが、
やはり品質の安定性と豊富なバリエーションは、
手すり屋にとって心強い味方なのです。
基本のエンドブラケットは…
メーカーによってデザインは異なりますが、
基本的にエンドブラケットの形状は上の4種類が基準になるかと思います。
繰り返しになりますが、
ビスを隠すカバー付きがオススメですね。
ビス頭に塗装を施した仕上げビスが付属の製品もありますが、
これはビスをななめ打ちできないので手すり屋泣かせです。
これまでしつこいほど、
「ななめ打ち」
というワードを使っていますが、
最近ならともかく、手すりの後付けを考えた家などほとんどありません。
現場では見えない下地を探って、最適なビスを選んで、
あらゆる方向に打っていきます。
ビスを真っ直ぐに打ち込む方が少ないのです。
この自由度が非常に重要なんですね。
次回はエンドブラケットの応用編です!