屋外手すりの施工例

屋外手すりの施工例【1本支柱〜壁固定の考察】

こんにちは!手すり屋です!

今回は少しマニアックな内容です。

年に数回という少ない頻度ですが、支柱1本と壁固定といった案件が入ります。
この場合、支柱はともかく、壁側の強度が気になります。

では、施工事例を見ながら解説していきましょう!

目次

1本支柱から壁固定の施工例

まずは施工例から。

このようなカタチになります。

こういった場合、手すりに加わる力は外側に向かって強く作用します。

支柱をしっかり固定してもやはり長さ分の「しなり」は発生するので、壁側のブラケットに捻れる力が加わります。

壁側のブラケット

この施工例で壁側に使用しているブラケットです。

角度が変えられて便利なブラケットですが、台座が小さいためビス穴同士の間隔が狭いのが不安材料です。

この現場ではブラケットに付属のビスは使わず、より太く長いステンレスビスに変更して奥の柱にしっかり効かせてあります。

支柱の埋め込み

通常コア抜き施工で埋め込む深さは20〜30cm程度になりますが、この施工では支柱のしなりを減らして壁への負荷を少なくするために40cm埋め込んでいます。

土間のコンクリート厚は約10cm、さらにその下をこの工具で30cm掘り込みました。

表面に出ている支柱の長さはブラケットを除いて70cm、その半分以上を地中に埋設しましたので、しなりは相当低減できています。

壁に床用のベースを流用

これは過去の施工例です。

角度はついていませんが、同じような形状です。

この現場で壁側の固定に使用したのが、床用のベース部材です。

本来は床にアンカー固定する部材ですが、その穴を利用して「コーチスクリュー」という太いビスで柱にガッチリ固定してあります。

支柱はコア抜き、壁は本柱にコーチスクリューで非常に安心のできる強度となりました。

ななめの手すりに床用のベースを使うには?

今回の施工例の場合、支柱側で強度をしっかり出しましたが、壁のブラケットの強度は△ですね。

そこで壁側のブラケットを先ほどの床用ベースに変更すればいいのですが、ななめの手すりには対応できません。

その場合は下の図のような部材構成が必要になりますね。

支柱1本の限界

1本支柱での施工しか選択肢がない場合は上のように壁側の強度アップを考えた方が良さそうです。

現場はそれぞれ事情がありますが、やはり理想としては短い距離でも中間にもう1本支柱を入れたいですね。

 


今回は施工例を見ながら施工方法の考察をしてみました。
マニアックな内容でしたが参考になればうれしいです!

ご覧いただいてありがとうございました!

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Cuore Works
手すりを設置したお家はざっと7,000件以上、一人で30,000箇所以上の手すりの取り付けをしてきました。 ・介護や福祉の現場で活躍される皆さん ・DIYに挑戦する方 ・手すり工事を頼まれた他業種の職人さん に手すり専門の職人としての経験がお役に立てればうれしいです^^