こんにちは!手すり屋です!
今回は手すり工事の現場でよく使われる用語のお話です。
建築用語はたくさんありますが、業種ごとによく使う用語が異なります。
手すりの現場でも数は多くありませんがよく使われる用語が存在しますのでこちらでまとめてみました。
地域によって言い方が違ったり、職人さんによっては「それは使い方違うんじゃ…」なんてものもあるかもしれませんが、手すりの現場からの選出なのでご理解くださいね。
住宅改修を担当する新人さんや住改に慣れていない方の参考になればと思います。
目次
現場でよく使われる用語18選
上がり框(あがりかまち)
玄関などの土間と上がり口との段差の上端に取り付ける横木のことを指します。
段差が大きいことから昇降のために脇の壁に手すりをつけることが多いですね。
よくある会話
「上がり框の縦手すりは座って靴も履くので長めの900(900mm)でお願いします!」
※ 現場では手すりの長さなどは何ミリで会話することが多いです。
入隅(いりずみ)
出隅の反対語で壁のコーナーなどの引っ込んでいる角ことを示します。
上端(うわば)
横手すりなど手すりの高さを示す時に手すりの上端部(一番てっぺん)を指します。
天端(てんば)ともいいますね。
よくある会話
「廊下の手すりは上端800(800mm)でお願いします!」
階段の部位の名称
蹴上げ(けあげ)
階段の一段の高さ
蹴込み(けこみ)
階段の踏板先端から下の踏板の足の踏込み部分が引っ込んでいる部分のこと
踏板(ふみいた)
階段の踏面の板
外構工事(がいこうこうじ)
建物本体以外の外部廻りの工事を指します。
屋外手すりの工事もこれに当たりますね。
躯体(くたい)
建築物全体の構造体のことを意味しますが、現場ではコンクリートの壁を表すことが多いですね。
よくある会話
「現場はマンションでトイレの壁だけ躯体です」
沓摺(くつずり)
ドアの下部にある部材のことで、 床面から少し出っ張っていることが多いですね。
すり足の方がつまずきやすい場所なので、「沓摺の撤去」というのは非常に多い工事です。
現調(げんちょう)
現場の下見、現地調査のことです。
よくある会話
「下地がわからないので現調してもらえますか?」
下地(したじ)
手すりを取り付ける壁の表面、また壁裏にある柱など構造材を示します。
よくある会話
「トイレはタイル下地です!」
「下地は駆体です^^;」
「下地の間柱にビス留めですね」
CF(しーえふ)
キッチンや洗面所、トイレに多用されるビニール床シートでクッションフロアの略になります。
芯(しん)
手すりや下地の中心線です。
よくある会話
「廊下の手すりは芯780(780mm)でお願いします!」
散り(ちり)
ドアの枠などと壁の段差のことを指します。
よくある会話
「ドア枠の散りがあるので手すりは出幅が必要ですね」
吊り元(つりもと)
建具・ドアを枠に取り付けている側を指します。
ドアノブやハンドルがついている反対側ですね。
ちなみに開き戸等の吊り元に取付けられる建具金物を丁番(ちょうばん)と呼びます。
吊り元変更という住宅改修も多い工事ですね。
出隅(ですみ)
入隅の反対に壁のコーナーや、四角い枠の出っぱっている角を示します。
出幅(ではば)
文字の通りでっぱる幅、手すりが壁からどれだけ離れるかという時に使います。
胴縁(どうぶち)
合板やボードなどを張る際の壁下地部材です。
手すり工事の場合、間柱の手前に横方向に張られている板材を指すことが多いですね。
Φ(ぱい)
手すりや支柱の丸棒の直径を示します。
よくある会話
「トイレの縦手すりだけ32Φで他は35Φでお願いします!」
間柱(まばしら)
木造在来工法で、太い本柱の間に入れる厚さ3cmほどの縦の柱を指します。
よくある会話
「手すりは直付けで中間のブラケットは間柱に固定です」
普段の会話では使わないような建築用語はまだまだありますが、手すり工事の現場でよく交わされる会話に含まれる用語をまとめてみました。
上記の他に、部材、材料などの表面のことを「面」(つら)といって、仕上げ面を段差なくピッタリ平面に仕上げることを「面一」(つらいち)といいますが、これは大工さんと合(相)番(あいばん)※になった時にはよく使うかもしれません。
以前は本職さんしか使わない建築用語から日常の会話に派生していった言葉も多いと思いますよ^^;
※ 現場に違う職種の職人が一緒に、またはそれぞれの受け持ちの作業をすることです。