こんにちは!手すり屋です!
単純な直線手すりであれば、それほど気にする必要はありませんが、L型など複合タイプの手すりの取り付け時には組み立ての順番が大切です。
手すりの形を先に組んでしまうと、
・複雑な形状でバランスが悪く、穴あけ、ビス留めの時に手すり本体を保持しにくい
・後から手すりを追加すべき場所に入らなくなる可能性がある
このようなデメリットが考えられます。
複雑な形状でも、分解して考えれば「要」となる部分が見えてきます。
まずは要となる場所、形を決めて、そこから付随する部分を追加することが大切になりますよ^^
手すりの形状タイプごとに順番を見てみましょう!
目次
L型手すりの施工順番
木製の手すりであれば長さをその場で加工できますが、このような既製品は現場加工が困難です。
浴室への取り付けがメインになりますが、取り付けの順序はまず横手すりが基本ですね。
縦手すりの上部ブラケットの位置が厳密に指定されている場合は、ズレないように縦手すり側を先に組みこともありますが、ほとんどの施工で横手すりを先に決めています。
一般的にL型手すりは縦横の手すりが分割されているので、
まずは横手すりの形を先に組んでI型手すりの要領で取り付けてしまいます。
その後、固定された横手すりに縦手すりを奥までしっかり差し込み、穴あけの正確な墨出しをしていったん手すりは引き抜きます。
穴あけ、アンカーの差し込み等が終われば、縦手すりを再び差し込んで今度はブラケットと本留めしましょう!
ここで肝心なのは先に壁ではなくブラケットと連結することです。
ブラケットと手すりの結合は固定用の穴に遊びがなくシビアなので、壁を先に固定してしまうと後からビスが入らなくなったり、結合部に隙間ができてしまう恐れがありますよ。
L型+α 手すりの施工手順
下画像のような順番になります。
ただし、①の横手すりは本留めですが、②の縦手すりはビス一本で仮固定にしてください。
これは後から追加する③の横手すりが寸法がキッチリで入らない場合、いったん②の縦手すりをずらす必要があるためです。
入隅を含んだ横手すりの施工手順
このように入隅用のブラケットを使用する場合は、まずこれを決めることが大切ですね。
ここが決まってしまえば他の寸法も出しやすく、水平を合わせるのも非常に楽になりますよ。
H?型手すりの施工手順
この手すりの場合、上下の縦がそれぞれ2本、中央の横が1本、計5本の手すりを現場で組み立てました。
複雑に見えますが、①の位置を決めてしまえば後の施工はそれほどむずかしくありません。
こういった形状の手すり全体を先に組んでしまうと、穴あけの位置を出すことさえ苦労しますよ^^;
まずは要となる部材を見極め固定してから、周辺部材を組んでいくようにしましょうね。
今回は3つのケースを解説しましたが、これ以外にも複雑に手すりを組み合わせる場面は多いですね。
組み上げる手すりの全体像をイメージして、まずは「要」となる部分を見つけましょう。
各箇所をいきなり本決めせず、まずはある程度まで仮固定で進めていけば、後で頭を抱えることはなくなりますよ^^;
(ボクはよく現場で頭を抱えていますが…^^;)
今回もご覧いただいてありがとうございました!