こんにちは!手すり屋です!
今回は壁下地のお話。
手すりをしっかり取り付けるためには、
壁の仕上げ材ではなくその裏の下地にビスを効かせる必要があります。
この記事で下地探し系の道具や工具を紹介しましたが、
でも道具なしで下地を探すことはできるんでしょうか?
結論から言えば、
できる時もあるしできない時もある…
『そもそもセンス問題があったりして^^;』
ただ、目安として、
『90cm』
を頭に入れておいてください。
在来のお家の基本はこの約90cm、その間の約45cm、
一ヶ所下地を見つけたら、ここから45cmと90cmのあたりをトントン♪
では、よくある壁の素材別にその下地を見ていきましょう!
目次
石膏ボード
まずは試しに、
ふくらませたほっぺを指先でトントンしてみてください。
(痛くない程度にね)
ほお骨の上をトントン、
プクッとふくらんだほっぺをトントン、
違いますよね?
骨の上は感触を含めて、高めのしっかりした音を感じませんか?
逆にふくらませたほっぺは低めの鈍く広がる音。
この感覚です。
つまってる感というか、裏に硬いものがある感じというか。
石膏ボードに壁紙仕上げの壁の場合は『トントン』でわかる場合が多いですよ。
できればある程度重さのある硬めのもの、
ドライバーの柄のようなものがオススメです。
化粧ベニア
この手の木目調の薄ベニアもよくある壁です。
木目の継ぎ目あたりをよく見てください。
下地にとめた釘の後が並んでいることがあります。
または、薄いベニアなので、手のひらで押すと奥にたわむ部分と、
たわまない部分で判断できる場合もあります。。
ベニアが反響するので叩いてもわかりやすい壁ですね。
ただし、
気をつけなければいけないのは、
いくらベニアといっても5mm程度しか厚みがないということ。
カレンダーくらいなら大丈夫ですが、
体重のかかる手すりの固定などもっての外ですよ。
しっかり下地にブラケットを固定しましょう!
和風の砂壁・土壁・繊維壁
いわゆる『真壁』という壁。
これはむずかしいですね。
壁の表裏、廊下の壁と部屋の壁といった両面がこの壁の場合、
壁の厚みがあまりないケースが多いのです。
せっかく下地を見つけても短いビスでは強度が不安。
また貫通までいかなくても奥の壁を押してしまうと
反対側の壁に亀裂が入る危険もあります。
不安がある場合は迷わず補強板を選択しましょう。
ただ、見えている柱と柱の間のような短い手すり(約90cm以内)の場合は、
このようなブラケット(金具)を使うことによって、
出幅もおさえ、しっかり本柱にビスで固定することができますよ。
コンクリートの壁
これは壁の端など欠けやすい場所を外せばほぼどこにでも大丈夫!
ですが、壁の向こう側がキッチンや浴室などであれば
配管を破る恐れがあるので、避けた方がいいですね。
また、コンセントやスイッチ類の配線は天井方向に上がっているので、
その周辺も要注意です。
いずれにせよコンクリートの壁の場合、
そこに穴を開ける道具や技術、
アンカーを使う知識などない場合は専門家に依頼するのが無難です。
壁の素材の確認方法
コンセントやスイッチがあれば、
そのカバーを外してみてください。
壁紙を張る前はこんな感じですので、
カバーを外すと壁の断面が見えますよ。
他にもGLボンド施工の壁、鉄骨の下地、浴室やトイレのタイル壁等、
本当に手すりの下地は様々です。
今回取り上げなかった下地については、
またの機会にお話ししましょう!